40代ITキャリア

人はなぜ、転職したいと言いながら転職を勧められると否定するのか

こんにちは。出戻りランサーです。

今回は、
人はなぜ、転職したいと言いながら転職を勧められると否定するのか
という話を書いてみます。

これ、一度は見聞きしたことがある人もいらっしゃるかもしれません。

  • 会社の愚痴を言っている
  • 上司や職場への不満を話している
  • もう辞めたい、転職したいとも言っている

だからこちらが
「そこまでしんどいなら転職した方がいいのでは?」
と言う。

すると、急に相手が

  • でも今すぐは…
  • そこまでじゃない
  • 他に行っても同じかもしれない
  • いや、そういうことじゃなくて

と否定的になる。

正直、こちらとしては
「いや、さっき転職したいって言ってたじゃん」
となるやつです。

でも、これって別にその人がおかしいというより、
人間としてかなり自然な反応でもあると思っています。

今回は、その理由を自分なりに整理してみます。


「転職したい」は、必ずしも“転職を決めた”ではない

まず大前提として、
人が「転職したい」と言う時、それは必ずしも
本当に転職を決めている
わけではありません。

むしろ多くの場合は、

  • 今の環境がしんどい
  • 逃げたい気持ちがある
  • でも本当に動く覚悟はまだない
  • とりあえず気持ちを吐き出したい

このあたりのどこかです。

つまり、「転職したい」という言葉は、
転職という結論そのものではなく、
しんどさの表現
として使われていることが多いんですよね。

ここをそのまま
「では転職すればよい」
と受け取ると、会話がズレやすいです。


相手が欲しいのは“解決策”ではなく“共感”のことがある

これがかなり大きいと思っています。

愚痴や不満を言っている人が本当に欲しいものは、
必ずしも解決策とは限りません。

むしろその場では、

  • つらさを分かってほしい
  • しんどさを認めてほしい
  • 否定せずに聞いてほしい
  • 一回吐き出したい

という気持ちの方が強いことがあります。

その状態で
「じゃあ転職したら?」
と言われると、相手からすると
いきなり話を片付けられた
ように感じることがあります。

こちらは前向きに解決策を出したつもりでも、
相手の中では

  • まだそこまで整理できていない
  • 今は答えが欲しいわけじゃない
  • 気持ちの段階を飛ばされた

となりやすいんですよね。


転職には“正しさ”より“怖さ”が勝つことがある

たとえ頭では
「この会社に居続けても厳しいかもしれない」
と分かっていても、転職はやっぱり怖いです。

  • 今の環境を捨てること
  • 次がうまくいく保証がないこと
  • 年齢的な不安
  • 新しい人間関係
  • 収入が下がるかもしれないこと
  • また失敗するかもしれないこと

こういう怖さがあります。

だから、人はしんどい現状を否定しながらも、
未知の変化を選ぶことには強い抵抗を感じます。

つまり、

  • 今の会社は嫌
  • でも転職も怖い

という、かなり普通の板挟み状態なんですよね。

この時に他人から
「転職した方がいい」
と言われると、相手の中では
怖さの方 が刺激されやすいです。

その結果、否定的な反応になります。


人は、自分で出していない結論には反発しやすい

たとえ本人が同じ方向をうっすら考えていたとしても、
それを他人から先に言われると、
急に受け入れにくくなることがあります。

なぜかというと、
人は自分で考えて自分で出した結論には納得しやすいけれど、
他人から与えられた結論には反発しやすい
からです。

転職のように、人生に大きく影響しそうな話は特にそうなりやすい。

  • 自分の人生に関わる
  • 自分が責任を取る必要がある
  • 他人は結果の責任を取らない

だからこそ、
正しいかどうか以上に
自分で決めた感覚
が大事になります。

こちらがどれだけ合理的なことを言っていても、
相手がまだその結論に自分でたどり着いていないなら、
受け入れにくいのは自然です。


「転職したい」は、本音というより“揺れている途中の言葉”でもある

転職したいと言っている人の中には、
本音ではなく、
揺れている途中の言葉
として使っている人も多いと思います。

  • 辞めたい気持ちもある
  • でも残った方がいい気もする
  • 環境を変えたいけど自信がない
  • 誰かに背中を押してほしい気もする
  • でも押されると嫌になる

かなり面倒ですが、実際にはこういうことってあります。

つまり、相手の中ではまだ整理が終わっていません。

その状態で
「転職すればいい」
と結論だけ先に出されると、
揺れている途中の人ほど防御反応が出やすいです。

「いや、そこまでじゃない」
「簡単に言わないで」
みたいになるのは、そのせいでもあります。


相手は“相談”しているようで、“感情の処理”をしているだけのこともある

ここはかなり大事だと思っています。

会話の表面だけ見ると相談っぽくても、
実際には相談ではなく、
感情の処理
をしているだけのことがあります。

たとえば、

  • 今日の嫌なことを吐き出したい
  • 理不尽だったことを聞いてほしい
  • 自分のつらさを認めてほしい
  • ただ共感してほしい

この段階では、まだ問題解決モードではありません。

でも聞く側は、つい真面目に受け取ってしまいます。

  • しんどいなら転職では?
  • その上司は変わらないのでは?
  • もうその会社ダメでは?

と、答えを出したくなる。

すると相手は
「そういうことじゃない」
となる。

これは、どちらが悪いというより、
会話のモードがズレている
んですよね。


じゃあどう返すのがよかったのか

この手の場面では、いきなり結論を出すより、
まずは相手がどの段階にいるのかを見る方がいいと思います。

たとえば、

  • かなりしんどそうだね
  • それは嫌になるよね
  • 今は辞めたい気持ちが強いの?
  • 転職したいというより、今の環境がきつい感じ?
  • まだ気持ちの整理中って感じかな?

こういう返しの方が、相手は話しやすいことがあります。

要するに、

  • 本当にアドバイスが欲しいのか
  • ただ聞いてほしいのか
  • まだ揺れている途中なのか

を見ないと、答えがズレやすいです。

相手が答えを求めていない時に正論を言うと、
正しいことを言っていても素直に受け取ってもらえません。


それでも「転職した方がいい人」はいる

ここまで書くと、
じゃあ何も言わない方がいいのか、
と思うかもしれません。

でももちろん、
明らかに転職を考えた方がいいケースもあります。

  • 心身にかなりきている
  • 環境改善の余地がほぼない
  • 長くいるほど損耗しそう
  • 人間関係や評価構造がかなり厳しい
  • すでに我慢で持っているだけ

こういう場合は、
転職を選択肢として真面目に考えた方がいいと思います。

ただ、その場合でも大事なのは、
相手が自分でそこにたどり着けるように話すこと
だと思っています。

答えを押しつけるより、
整理を手伝う方が通りやすいことが多いです。


人は、正しいことを言われても動けるとは限らない

結局のところ、これだと思います。

人は、正しいことを言われたからといって、
すぐ動けるわけではありません。

  • 怖い
  • 面倒
  • 失敗したくない
  • 今を捨てたくない
  • 自分で決めたくない
  • でも誰かに分かってほしい

このあたりが全部混ざっています。

だから、
「転職したい」と言う人に転職を勧めたら否定された、
というのは、ある意味かなり自然です。

人間って、そんなに一直線ではないんですよね。


最後に

人はなぜ、転職したいと言いながら転職を勧められると否定するのか。

自分なりの答えは、
相手が求めているものと、こちらが返しているものがズレているから
です。

相手は

  • 共感
  • 感情の整理
  • しんどさの共有
  • まだ揺れている途中の気持ち

を出しているのに、
こちらがいきなり

  • 解決策
  • 結論
  • 正論

を返すと、受け取れない。

しかも転職は、頭で正しさいことが分かっていても、状況変化に恐怖を感じやすい話です。
だから、言われた途端に否定したくなるのもわかります。

愚痴や転職したい発言をそのまま結論として受け取るのではなく、
その言葉の奥にあるものを見る。
そっちの方が、人の話を聞くうえでは大事なのかもしれません。

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