
こんにちは。出戻りランサーです。
今回は、仕事をタイパ・コスパで判断するのは難しい。むしろそういうマインドはあまり向いていないと思うという話です。
仕事自体の効率化を否定しているわけではありません。
そもそもタイパやコスパで見ると、育つか分からない人を育てるということは非合理です。
最近は何かと、タイパとかコスパで物事を見やすい時代だと思います。
- それ、短時間で終わるのか
- どれくらい効率がいいのか
- その作業に見合うだけの効果があるのか
- 無駄ではないのか
こういう見方自体は悪くないと思います。
実際、無駄な会議や無駄な作業は減らした方がいいのは間違いありません。
ただ、PMOという仕事に関しては、
この見方だけで評価するとかなりズレやすいと思っています。
というより、
タイパ・コスパで切り詰める感覚が強すぎる人は、PMOにあまり向いていないこともある
と感じています。
今回は、その理由を書いてみます。
PMOは“目に見える作業”だけで価値が決まる仕事ではない
PMOの仕事って、外から見るとかなりタイパ・コスパで判断されやすいかもしれません。
たとえば、
- 進捗管理
- 課題管理
- 会議運営
- 議事録作成
- 資料作成
- 関係者調整
こういう仕事だけを見ると、どうしても
「それ、どれくらい時間かかるの?」
「そこまで手をかける必要ある?」
「その会議、短くできない?」
「そこまで確認しなくてもよくない?」
みたいに見られてしまいやすい。
でも実際には、PMOの価値って
作業時間の短さ や
見た目の効率
だけでは測れません。
なぜならPMOの仕事は、
問題を未然に防ぐこと
や
ズレを大きくしないこと
に価値があるからです。
これは、かなり数字にしにくいですし、
短期的には無駄っぽく見えることもあります。
当然、未然に防げば目に見えないので、
そもそもどれぐらいロスしたのかが測れないんですよね。
問題無いからPMOを減らす、でも実はかなり助けられていた。
ということは後になって分かることも多く、結果が見えづらい仕事であると言えます。
PMOは“無駄に見える確認”が、実はかなり大事だったりする
PMOがやっていることは、正直かなり地味です。
- 誰が何を持つのか確認する
- 期限を明確にする
- その言い方だと曖昧ではないか確認する
- 会議で何を決めるのか揃える
- 認識がズレていないか確かめる
- 言いづらそうなことをあえて言葉にする
これ、タイパやコスパだけで考えたら、
かなり悪手に見えることがあります。
「事前に詳細まで詰めなくてもいいのでは」
「ルール通りに運営すれば、わざわざ聞かなくてもいいのでは」
「時間もないし後回しでいいのでは」
たしかに、その場だけ見ればそう見えることもあるかもしれません。
でも、こういう
今のうちに拾っておく確認
が、あとでかなり効いてきます。
むしろ、後から問題が大きくなるのって、
こういう地味な確認を飛ばした時だったりします。
1つ後ろ倒しにしたらその後の工程全てに影響を与えることもあります。
だからPMOって、タイパだけで測ると、かなり損な仕事なんですよね。
長期的な視点が重要になってきます。
PMOは“早く終わらせること”より“ちゃんと通すこと”が大事
PMOで大事なのは、何でも早く終わらせることではないと思っています。
もちろん、だらだらやればいいわけではありません。
でも、早さを優先しすぎると、かなり危ないことがあります。
たとえば、
- 会議を早く終わらせることが目的になる
- 宿題が曖昧なまま閉じる
- 誰も納得していないのに次へ進む
- 論点を雑に流す
- 面倒な確認を省く
こうなると、その場はきれいに終わったように見えても、
実際には何も解決していないことがあります。
PMOが見るべきなのは、
早く終わったか ではなく、
ちゃんと通ったか
なんですよね。
- 認識はそろったか
- 誰が何をやるか明確か
- 次の行動につながるか
- 後で揉める火種が残っていないか
ここを見ないと、
“見た目だけ効率がいい”状態になりやすいです。
コスパで考える人ほど、“見えるもの”しか評価しにくい
コスパで物事を見る感覚って、もちろん大事です。
でもその感覚が強すぎると、
見えやすいものしか評価しにくくなる
ことがあります。
PMOって、まさにそこが難しい仕事です。
たとえば、
- 問題が起きなかった
- 会議が荒れなかった
- 認識のズレが大きくならなかった
- 課題が早めに整理された
- 誰かが詰まる前に手を打てた
こういう価値って、かなり見えにくいです。
でも実際には、かなり重要です。
逆に、見えやすいものは
- 会議を1時間やった
- 議事録を書いた
- 課題表を更新した
- 報告資料を作った
こういう作業の方です。
だから、コスパ感覚が強い人ほど、
「この作業に対して何が返ってきたの?」
で見やすい。
でもPMOは、
起きなかった問題
や
小さいうちに潰したズレ
に価値があることも多い。
ここが、タイパ・コスパで測りにくい理由だと思っています。
PMOは“効率化”と“雑さ”を履き違えると危ない
ここもかなり大事です。
タイパ・コスパを重視する人の中には、
効率化と雑さを履き違える
人がいます。
たとえば、
- 会議を短くする
- 報告を減らす
- 確認を減らす
- 資料を減らす
- やり取りを省く
これ自体は、悪いことではありません。
本当に無駄なら減らした方がいいです。
でも、その結果として
- 認識がズレる
- 前提が揃わない
- 宿題が曖昧になる
- 誰も責任を持たない
- 問題が後ろに積み上がる
なら、それは効率化ではなく、
ただ雑になっただけです。
PMOは、まさにこの見極めが必要な仕事だと思っています。
だから、
短くすること自体を正義にしすぎる人
は、PMOと少し相性が悪い気がします。
PMOは“目の前の1時間”ではなく、“後の10時間”を見る仕事
自分はよく、PMOって
目の前の1時間ではなく、後の10時間を見る仕事
だと思っています。
たとえば、会議で少し丁寧に確認することで、
あとで何時間もの手戻りを防げることがあります。
その場で論点を整理することで、
あとで関係者が揉めるのを減らせる可能性が高いということ。
今ここで少し時間を使って認識をそろえることで、
後の大きなズレを防げることがあります。
これって、その場だけ見ると
タイパが悪く見えるんですよね。
でも、全体で見るとむしろ逆です。
だからPMOには、
局所的な効率より、全体最適を見る感覚
が必要だと思っています。
むしろPMOに向いているのは、“面倒を避けない人”
じゃあ、PMOに向いているのはどんな人か。
自分は、
面倒を避けない人
だと思っています。
- 今確認した方がいいなら確認する
- 曖昧なら曖昧なまま流さない
- 言いづらくても必要なら言う
- 手間でも整理した方がいいなら整理する
- 後で困るくらいなら今やる
こういう感覚です。
タイパ・コスパを強く意識する人は、
つい
「今それをやる意味ある?」
で切ってしまいやすい。
でもPMOって、
今の一手間で後を楽にする仕事
でもあるんですよね。
だから、少なくとも
短期的な効率だけで仕事を見すぎる感覚は、
PMOにはあまり向いていないと思っています。
仮に自分は状況を詳しく知っている場合でも、
あえて「これってAさんがこないだ進めてたプラン変更の件でしたっけ?」と、
微妙に間違った聞き方をすることがあります。
議論への参加者が多ければ、自分の間違いを訂正してもらうついでに
詳細の情報を引き出せます。こうすることで自然と情報共有がなされるわけです。
こういう時の引き出しの多さもPMOの武器だと思っています。
もちろん、何でも丁寧にやればいいわけではない
ここは誤解されたくないので書いておきます。
自分は、何でも重く、何でも丁寧にやればいいと思っているわけではありません。
PMOにも当然、優先順位は必要です。
- どこを詰めるべきか
- どこは流していいか
- どこは最低限でいいか
- どこは後回しでいいか
この見極めは必要です。
ただ、その見極めを
単なる時短感覚
でやると危ない、という話です。
PMOに必要なのは、
「短く済ませること」ではなく、
どこを丁寧にやるべきかを見抜くこと
だと思っています。
最後に
PMOをタイパ・コスパで判断するのは難しい。
自分はそう思っています。
なぜならPMOの仕事は、
- 問題を未然に防ぐ
- 認識のズレを小さいうちに拾う
- 面倒なことを先に整える
- 後の大きな手戻りを減らす
ことに価値があるからです。
これは、目の前だけを見ると見えにくいです。
だからこそ、タイパ・コスパだけで切ると、かなりズレやすい。
むしろPMOに向いているのは、
短期的な効率より、
全体の通りやすさや後の手戻りまで見る人
だと思っています。
PMOは、今の1時間を削る仕事というより、
後の10時間を守る仕事なのかもしれません。