
こんにちは。出戻りランサーです。
今回は、PMOは考え続けられる人が強いと思う理由について書いてみます。
PMOという仕事を見ていると、
つい
- 何を知っているか
- どれだけ経験があるか
- どれだけ管理が上手いか
という管理面に目が行きやすいと思います。
もちろん、それらも大事です。
でも実際に現場で強いPMOでも、
必ずしも最初から正解を知っている人とは限りません。
むしろ自分は、
考え続けられる人の方が強い
と思っています。
プロジェクトは、止まっているようで常に動いています。
- 状況が変わる
- 前提が変わる
- 人の認識がズレる
- 問題が後から出てくる
- 昨日までの答えが今日も正しいとは限らない
だからPMOは、一回考えて終わりではなく、
その都度考え続ける必要がある仕事だと思っています。
今回は、そのあたりを整理してみます。
PMOは“正解を持っている人”より、“考えるのを止めない人”が強い
PMOをやっていて、
最初から全部わかっていることなんて、ほとんどありません。
同じプロジェクトに一生携われることは少なく、状況は変化し続けます。
- 本当に詰まっている論点はどこか
- 誰と誰の認識がズレているか
- 何を先に整理すべきか
- この会議で決めるべきことは何か
- 誰が言いにくそうにしているか
- 問題の本体はどこにあるか
こういうことって、最初から明確ではありませんし、
順調に見えても、後から表面化してくるプロジェクトがほとんどです。
だからPMOに必要なのは、
「知っていること」ではなく、
見えないものを見ようとし続けること
なんですよね。
一度考えて、
「たぶんこうだろう」で止まる人より、
「いや、まだズレているかもしれない」
「別の見方もあるかもしれない」
と考え続けられる人の方が、現場では強いと思っています。
また、状況はその都度変わるので、答えを知っている場合でも
微妙なチューニングが必要になることが多いです。
問題に対処する際、一度仮定して対処をしても、その仮定が誤っていたり、
微妙に方向性がズレていることもゼロではありません。
数学のように、答えの分かる公式があるわけではありません。
だからこそ、正解を導き出すことが重要になります。
プロジェクトは、途中で前提が簡単に変わる
PMOが考え続けないといけない理由の一つは、
プロジェクトの前提が簡単に変わるからです。
たとえば、
- スケジュールが変わる
- 優先順位が変わる
- 顧客の温度感が変わる
- 開発側の制約が見えてくる
- ある課題が別の課題を呼ぶ
- メンバーの状況が変わる
こういうことは普通に起きます。
システム更改を進めていたが、システム統合に切替ることになった。なども典型的な例です。
だから、昨日までの整理が今日もそのまま使えるとは限らない。
ここで怖いのは、
一度作った整理や理解にしがみついてしまうことです。
- 前にこう決めたから
- さっきそう聞いたから
- 一回整理したから
- たぶんこれで合っているから
こうやって思考が止まると、プロジェクトの変化についていけなくなります。
PMOは、
整理したものを守るというより、
変化に合わせて整理し直す
という姿勢が重要です。
PMOは“考えた量”より“考え続けた量”が効いてくる
これも結構大事だと思っています。
PMOって、頭が良さそうに見える人や、物知りな人が強いように見えることがあります。
でも実際は、
一回で鋭い答えを出せる人より、
ずっと考え続けられる人
の方が強い場面が多いです。
たとえば、
- 会議前に論点を考える
- 会議中にズレを考える
- 会議後に何が宿題かを考える
- 次に何を確認すべきかを考える
- 誰にどう伝えるべきかを考える
こういうのを、止めずにやる。
派手ではないですが、こういう思考の継続がかなり効いてきます。
だからPMOって、
一発で答えを出す仕事というより、
考え続ける仕事
なんですよね。
“考える”は、不安をぐるぐる回すことではない
ここは少し大事なので書いておきます。
考え続けると言うと、
ただ悩み続けることと混ざりやすいです。
でも自分が言いたいのは、そういうことではありません。
PMOに必要なのは、
- 論点を分ける
- 何が曖昧かを見る
- 誰の認識がズレているかを見る
- どこに確認が必要かを考える
- 次の打ち手を仮置きする
という意味での“考える”です。
つまり、
不安を反復することではなく、
整理しながら前に進めるために考える
ということです。
これができる人は強いです。
逆に、考えているようで実際には
- 何となく不安になる
- 面倒だなと思う
- 誰かが決めるのを待つ
- その場の空気で流れる
だけだと、PMOとしてはかなり弱くなりやすいと思います。
PMOは“答えがない中で仮説を置ける人”が強い
考え続けられる人が強いというのは、
別の言い方をすると、
答えがない中で仮説を置ける人が強い
ということでもあります。
現場では、
完全に情報が揃った状態なんてほぼありません。
それでも、
- いったんこう整理してみる
- この論点が怪しいのではないか
- ここを確認すべきではないか
- この順番で動いた方がよさそうだ
と仮説を置いて前に進める必要があります。
これができないと、
いつまでも
- 情報待ち
- 誰かの返答待ち
- 正解待ち
になりやすいです。
PMOは、もちろん独断で決める仕事ではないですが、
何もないところでも
とりあえずの整理を置く力
はかなり大事だと思っています。
考え続けられない人は、途中で“雑に確定”しやすい
逆に、考え続けられない人はどうなるか。
自分が見てきた中では、途中で物事を
雑に確定しやすい
気がします。
- たぶんこういうことだろう
- 前もそうだったし
- だいたいわかる
- とりあえずこれでいいか
こういう感じです。
もちろん、全部を重く考えすぎる必要はありません。
でもPMOがこれをやりすぎると危ないです。
なぜなら、プロジェクトでは
“たぶん”の積み重ねが、後で大きなズレになるからです。
- 伝わったと思っていた
- 了解済みだと思っていた
- 決まったと思っていた
- 宿題になっていないと思っていた
こういうことが、あとで普通に問題になります。
だからPMOは、
雑に確定せず、
まだ何が見えていないかを考え続ける力
が必要なんだと思っています。
自分はそういう人には、「それってどういうこと?」
「別のパターンはこういう理由でありえるけど、その場合どうなる?」と尋ねます。
雑なスタンスで仕事に臨む人は、自ずと成果物の精度にも影響してきます。
資料は成果物があるため雑さも分かりやすく、
PMOにおいて重要となるコミュニケーションが雑になりがちです。
PMOの強さは、思考体力
このテーマを一言で言うなら、
PMOの強さは、
思考体力
が、かなり影響すると思っています。
ここでいう思考体力は、
- 長く考えること
- 面倒なことを避けないこと
- 途中で雑に終わらせないこと
- 状況が変わっても考え直せること
- 複数の立場を見て整理できること
です。
PMOの仕事は、作業だけなら回せる人もいます。
でも、PMOをPMOたらしめるのは
考えることをやめない粘り強さ
があります。
会議の前も、会議の中も、会議の後も考える。
話が通らないなら、なぜ通らないかを考える。
問題が起きたら、表面だけでなく背景も考える。
こういう人は、やはり強く現場で活躍できています。
だからPMOは、“頭の回転が速い人”より“考えるのを止めない人”が向いている
頭の回転が速い人が悪いという話ではありません。
ただ、PMOに向いているのは、
必ずしも瞬発力だけの人ではないと思っています。
むしろ、
- 目の前のことをすぐ処理できる
- でもその後を深く考えない
より、
- 一度受け止める
- ズレを考える
- 前提を疑う
- 相手の立場を考える
- 次の一手を考える
という人の方が、PMOとしては機能しやすいです。
つまり、
速く答える人より、
考えるのを止めない人
の方が向いている気がしています。
そして、考えることが習慣付くと、自然と思考速度は高まります。
頭の回転が速い人も、考えるのを止めなかった結果として手に入れた力かもしれません。
最後に
PMOは考え続けられる人が強い。
自分はそう思っています。
プロジェクトには、最初から正解があるわけではありません。
状況も変わるし、人の認識もズレるし、問題も後から見えてきます。
だからこそPMOは、
- 一回考えて終わり
- 一度整理して終わり
- 前にこうだったから今回も同じ
では成り立ちません。
必要なのは、
状況に合わせて整理し直し、
前提を見直し、
次の打ち手を考え続けることです。
PMOは、知識量だけの仕事ではなく、
考えるのを止めない力がかなりものを言う仕事
なのかもしれません。
むしろどんなジャンルの仕事においても考えることは共通したスタンスであり、
この考え方が身に付いている人は、業界を横断して活躍できる人だと思います。