
こんにちは。出戻りランサーです。
今回は、PMOの会議運営は何が難しいのかについて書いてみます。
PMOの仕事を説明するとき、よく出てくるのが「会議運営」です。
- 定例会を設定する
- 参加者を集める
- 議題を並べる
- 議事録を作る
たしかに、表面上はそうです。
でも実際に現場でやっていると、会議運営ってそんなに単純な仕事ではありません。
むしろ、PMOの仕事の中でもかなり難しい部類だと思っています。
なぜなら、会議はただ開催すればいいものではなく、
認識をそろえて、必要なことを決めて、次の行動につなげる場
だからです。
ここがうまくいかないと、どれだけ会議を開いても、現場は前に進みません。
今回は、PMOの会議運営がなぜ難しいのかを、現場感覚ベースで整理してみます。
会議運営は“段取り”だけでは終わらない
まず前提として、会議運営には段取りの部分があります。
- 日程調整
- 参加者の招集
- 会議室やURLの確保
- 資料の準備
- アジェンダの整理
- 議事録の配布
こういうことは、たしかに必要です。
でも、これだけなら言ってしまえば“事務局仕事”としての会議運営です。
本当に難しいのは、その先です。
- この会議で何を決めるのか
- 誰の認識がずれているのか
- 何が未整理のまま残りそうか
- どこで話が逸れそうか
- 誰が発言しないと意味がないのか
こういう部分まで見ないと、会議はただ開催されただけで終わります。
つまり、PMOの会議運営は
段取りの仕事でありながら、同時に中身を整える仕事
でもあるんですよね。
ここが難しさの入口だと思います。
一番難しいのは“何を決める会議か”を揃えること
会議がうまくいかない理由って、意外とこれが多いです。
そもそも、この会議が何を決める場なのかが揃っていない。
参加者ごとに、
- 今日は報告を聞く場だと思っている人
- 課題を相談する場だと思っている人
- 意思決定する場だと思っている人
- 情報共有だけで終わると思っている人
が混ざっていることがあります。
こうなると、会議はかなりズレます。
ある人は結論を求めているのに、別の人は説明を続けている。
ある人は相談したいのに、別の人は「それは持ち帰りで」と思っている。
こういう小さなズレが積み重なると、終わったあとに「で、結局何だったの?」になりやすい。
PMOの会議運営で一番難しいのは、
進行そのものより、
この会議の目的を参加者の頭の中で揃えること
だと思っています。
話し合いは、放っておくとすぐにズレる
会議って、人が集まると自然に前へ進むように見えますが、実際は逆です。
放っておくと、かなり簡単にズレます。
- 似た話を何度も繰り返す
- 論点が増えていく
- 重要ではない細部に入る
- 誰も結論を言わない
- 宿題が曖昧なまま終わる
こういうこと、普通にあります。
だからPMOには、話を聞きながら
- 今の論点は何か
- それは今日やるべき話か
- 今この話を深掘るべきか
- そろそろまとめるべきか
を常に考える力が必要になります。
これって、ただ司会をするのとは違うんですよね。
話がズレた時に、壊さずに戻す力が要る。
ここが会議運営のかなり難しいところです。
“全員に話させる”ことと“前に進める”ことは別
会議運営が苦しい理由の一つに、バランスの難しさがあります。
たとえば、関係者が多い会議だと、
- みんなに意見を言ってもらいたい
- でも時間は限られている
- 誰かの説明が長い
- 本当に必要な人がまだ話していない
みたいな状況になります。
ここで、全員に平等に話させようとすると、会議はまとまりにくい。
逆に、急いで進めすぎると、必要な意見を拾えずに終わる。
つまり、
場を開くことと
会議を前に進めること
は、似ているようで別なんです。
評価されるPMOは、このバランス感覚がうまいです。
- ここは意見を広く拾う
- ここは結論を優先する
- この人には今しゃべってもらう
- この話は別で切る
こういう判断を、その場でかなり細かくしています。
でもこれは、手順書だけでは身につきにくい。
だから難しいんですよね。
言葉が曖昧なまま終わると、会議は失敗しやすい
会議でよくある危ない言葉があります。
- 一旦対応します
- 来週までに確認します
- 影響は少ないです
- 認識合わせしておきます
- 必要に応じて進めます
その場では、なんとなく話がまとまったように見える。
でも、こういう言葉が多い会議ほど、あとで詰まりやすいです。
なぜなら、
- 誰が
- 何を
- いつまでに
- どこまで
- どういう前提で
が決まっていないからです。
PMOの会議運営で難しいのは、こういう曖昧さをその場で拾うことです。
でも、確認の仕方を間違えると空気が止まるし、相手によっては詰められたと感じる。
だから、
曖昧さを潰したいけど、場を壊したくない
という難しさがあります。
ここはかなりPMOらしい難しさだと思います。
会議の本当の敵は“無風で終わること”
会議って、揉めると失敗したように見えます。
でも、実はもっと怖いのは
何となく無風で終わること
だったりします。
- 誰も反対しない
- 誰も深掘りしない
- 一応うなずいて終わる
- でも何も決まっていない
こういう会議は、表面上は平和です。
でも、あとでだいたい困ります。
評価されるPMOは、この“無風の危なさ”を知っています。
だから、必要な時はあえて確認を入れるし、論点を残さずに見える化しようとします。
会議運営の難しさって、荒れた場を収めることより、
静かにズレたまま終わることを防ぐこと
にもあるんですよね。
会議の質は、PMO一人では決まらない
ここも難しいところです。
PMOがどれだけ頑張っても、会議の質はPMO一人では決まりません。
- PMが判断を避ける
- 参加者が準備していない
- 必要な人が来ていない
- 論点の前提が共有されていない
- 上位方針が曖昧
こういう状態では、どうしても限界があります。
でも、会議がうまくいかなかった時、表に見えやすいのはPMOなんですよね。
日程を押さえて、場を回して、議事録も書いているから、どうしても“会議運営の人”として見られる。
つまりPMOは、
自分だけではどうにもならない要素を抱えたまま、会議の質に責任を持たされやすい
んです。
これも、かなりしんどいポイントです。
会議の“前”と“後”まで見ないと機能しない
会議運営が難しいのは、会議中だけが勝負じゃないからでもあります。
むしろ大事なのは、
会議の前
- 何を決めるか整理する
- 誰を呼ぶか決める
- 資料の前提をそろえる
- 事前に火種を把握する
会議の後
- 何が決まったかを明確にする
- 宿題を誰が持つか整理する
- 未決事項を残す
- 次の動きにつなげる
これです。
会議中だけうまく回しても、前提がズレていたり、宿題が曖昧なままだと意味がありません。
なのでPMOの会議運営は、
会議を1時間回す仕事ではなく、会議の前後を含めて“場を整える仕事”
なんだと思います。
これを毎回やるから、想像以上に難しいです。
結局、会議運営は“人の間を通す仕事”
いろいろ書いてきましたが、自分の中ではかなりシンプルです。
PMOの会議運営が難しいのは、
会議を進行する仕事ではなく、人と人の間を通す仕事だから
です。
- 立場の違う人がいて
- 前提の違う人がいて
- 温度感の違う人がいて
- 利害が違う人がいて
その中で、
- 論点をそろえる
- 認識を揃える
- 曖昧さを減らす
- 行動につなげる
これをやるのがPMOの会議運営です。
だから難しい。
でも、うまくいくと現場はかなり変わります。
最後に
PMOの会議運営は、日程調整や議事録作成の仕事と思われがちです。
でも本当に難しいのは、その先にあります。
- 何を決める会議かを揃える
- 論点のズレを戻す
- 曖昧なまま流さない
- 必要な人の発言を拾う
- 会議を行動につなげる
こういうことを、場を壊さずにやる。
これが難しいんだと思います。
会議って、ただ開くだけなら簡単です。
でも、機能する会議にするのは簡単ではありません。
PMOの会議運営が難しいのは、たぶんそこなんですよね。