PMO

現場教育には限界がある。PMO・PM初心者に必要なのは「壁打ち相手」だと思う

こんにちは。出戻りランサーです。

PMOやPMの仕事は、現場で学ぶことが多い仕事です。

進捗管理、課題管理、会議運営、資料作成、関係者調整。
どれも本を読んだだけ、講座を受けただけで、すぐに完璧にこなせるものではありません。

実際の現場には、プロジェクトごとの事情があります。
会社ごとの文化があります。
人間関係があります。
過去からの経緯もあります。

だからこそ、PMOやPMは現場で経験しながら覚えていく部分が大きいと思っています。

ただ一方で、現場での教育には限界もあります。

特に新人や若手、PMO初心者、PMになりたての人にとっては、
「現場で覚えてください」
だけではかなり厳しい場面もあるのではないでしょうか。

今回は、PMO・PM初心者に必要なのは、単なる知識だけではなく、現場の悩みを整理できる壁打ち相手なのではないかという話を書いてみます。

PMO・PMは体系的に教わりにくい

エンジニアであれば、プログラミング言語、設計、テスト、インフラ、クラウドなど、比較的学習対象が見えやすい分野があります。

もちろん技術職も簡単ではありません。
ただ、学ぶべきテーマが比較的はっきりしています。

一方で、PMOやPMの仕事は、少し分かりづらいところがあります。

進捗管理とは何をすることなのか。
課題管理とは何を管理することなのか。
会議運営では何を見ればよいのか。
関係者調整では、誰に、どの順番で、何を確認すればよいのか。
PMOとして、どこまで踏み込んでよいのか。

こうしたことは、現場によってかなり変わります。

そのため、体系的に教えるのが難しい仕事でもあります。

「この通りにやれば必ずうまくいく」という正解が少ない。
状況を見て判断することが多い。
人によって求められる動きも変わる。

だからこそ、PMOやPMの仕事は、現場で悩みやすいのだと思います。

現場では教える余裕がないことも多い

理想を言えば、現場に入った新人やPMO初心者には、経験者が丁寧に教えるべきです。

進捗管理の見方。
課題の拾い方。
会議の進め方。
上司への報告の仕方。
メンバーへの確認の仕方。
顧客との距離感。

こうしたことを、実務を通じて少しずつ教えていければ一番良いです。

ただ、現実にはそう簡単ではありません。

PMや上司自身が忙しい。
プロジェクトがすでに遅れている。
課題が山積みになっている。
教育担当が明確にいない。
そもそも、教える側も言語化できていない。

こういう現場は少なくありません。

その結果、初心者側は、
「とりあえずやってみて」
「見て覚えて」
「分からなければ聞いて」
という状態になりがちです。

でも、初心者からすると、そもそも何が分からないのか分からないことがあります。

何を聞けばいいのか分からない。
どこまで確認していいのか分からない。
この程度のことを聞いていいのか不安になる。
聞いたら評価が下がるのではないかと思ってしまう。

こうして、悩みを抱えたまま動くことになります。

PMO・PM初心者がつまずきやすいこと

PMOやPMになりたての人がつまずくポイントは、かなり多いと思います。

たとえば、進捗確認です。

「進捗どうですか?」と聞いても、相手からは「大丈夫です」と返ってくる。
でも、実際には大丈夫ではない。
では、どう聞けばよかったのか。

課題管理も同じです。

何を課題として扱うべきなのか。
ただの相談なのか、課題なのか。
誰が対応者なのか。
期限はどう置くべきか。
いつエスカレーションすべきか。

これも最初は判断が難しいです。

会議運営でも悩みます。

どこまで発言してよいのか。
議論が脱線したときに止めてよいのか。
偉い人同士の話に割って入ってよいのか。
決まっていないことをどう着地させるのか。

関係者調整では、さらに難しくなります。

相手の都合もある。
立場もある。
感情もある。
表向きの発言と本音が違うこともある。

こうした状況で、PMOやPM初心者は、かなり判断に迷うはずです。

講座で学べることと、現場で悩むことは少し違う

私はUdemyでPMO向けの講座を開設しました。
次の講座も準備中です。

講座を作った理由の一つは、現場でPMOについて体系的に学ぶ機会が少ないと感じたからです。

PMOとは何をする仕事なのか。
進捗管理や課題管理で何を見るのか。
会議運営では何を意識するのか。
PMOとしてどういう立ち回りが必要なのか。

こうした基礎を整理して伝えることには意味があると思っています。

ただ、講座にも限界があります。

講座では、一般化した内容を伝えることはできます。
基本的な考え方や型を共有することもできます。

でも、受講者一人ひとりの現場事情までは分かりません。

実際の現場では、
「自分のこの状況ではどうすればいいのか」
「この言い方で伝えて大丈夫なのか」
「この課題は上げるべきなのか」
「上司に相談すべきか、自分で進めるべきか」
「相手が反発しているときはどうすればいいのか」
という個別の悩みが出てきます。

ここは、講座だけではカバーしきれません。

だからこそ、講座で学んだ内容を現場に落とし込むためには、個別に相談できる場があってもよいのではないかと考えています。

必要なのは、全部の答えをくれる人ではない

PMO・PM初心者に必要なのは、何でも答えをくれる人だけではないと思います。

もちろん、経験者からの助言は役に立ちます。
「こうした方がいい」と言ってもらえることで、助かる場面もあります。

ただ、実際の現場では、最終的に自分で考えて動かなければなりません。

だから必要なのは、代わりに全部判断してくれる人ではなく、
自分の状況を一緒に整理してくれる人
だと思います。

今、何が起きているのか。
どこが問題なのか。
誰に確認すべきなのか。
何を課題として扱うべきなのか。
次にどう動けばよいのか。

こうしたことを一緒に整理する相手です。

私はこれを、壁打ち相手に近いものだと思っています。

一人で考えていると、視野が狭くなることがあります。
自分では問題だと思っていなかったことが、実は大きなリスクだったりします。
逆に、大きな問題だと思っていたことが、整理してみると優先度が低いこともあります。

誰かに話すことで、自分の頭の中が整理される。
状況を言葉にすることで、次にやるべきことが見えてくる。

PMOやPMになりたての人にとって、こういう壁打ち相手はかなり大事なのではないかと思っています。

現場で聞けないことを聞ける場所が必要

現場では、意外と聞きづらいことがあります。

「進捗管理って、具体的に何を見ればいいですか?」
「課題管理表の書き方がよく分かりません」
「会議で発言するタイミングが分かりません」
「上司への報告の粒度が分かりません」
「メンバーに厳しいことを言うのが苦手です」
「PMOとしてどこまで踏み込んでいいのか分かりません」

本当は、こういうことこそ早めに聞いた方がいいです。

でも、現場では聞きづらい。
忙しそうだから聞けない。
こんなことも分からないのかと思われそうで怖い。
評価に影響しそうで言い出せない。

その気持ちは分かります。

ただ、聞かないまま進めると、認識違いや対応漏れにつながることがあります。
小さな不安を放置した結果、大きな問題になることもあります。

だからこそ、現場の外に、安心して相談できる場所があってもいいと思っています。

PMO・PMの仕事は、知識だけでなく立ち回りが重要

PMOやPMの仕事で難しいのは、知識だけでは進められないところです。

進捗管理のフォーマットを知っている。
課題管理表の項目を知っている。
会議体の設計方法を知っている。

もちろん、こうした知識は大事です。

ただ、それだけでは足りません。

相手にどう聞くか。
どのタイミングで伝えるか。
誰を先に巻き込むか。
強く言うべきか、柔らかく伝えるべきか。
一度持ち帰るべきか、その場で決めるべきか。

こうした立ち回りが必要になります。

そして、この立ち回りは、なかなか一人では磨きにくいです。

自分の対応が良かったのか。
別の伝え方があったのか。
もっと早く相談すべきだったのか。
そもそも見ている観点がズレていないか。

こういう振り返りをすることで、少しずつ実務力が上がっていきます。

個別フォローアップを考えている理由

私が個人向けの相談やアドバイザーのような形を考えているのは、まさにここです。

現場教育には限界があります。
講座にも限界があります。
でも、PMO・PM初心者には、現場で具体的に悩む場面が多々あります。

そこで、講座で学んだことを実務に落とし込むためのフォローアップや、現場での悩みを整理する壁打ちの場があれば、役に立つのではないかと考えています。

対象として考えているのは、新人からPMになりたてぐらいまでの方です。

たとえば、

PMO業務を任されたばかりの人。
PM補佐のような役割になった人。
会議運営や進捗管理に不安がある人。
関係者調整が苦手な人。
上司やメンバーへの報告・相談に悩んでいる人。
現場で相談できる相手が少ない人。

こうした方に向けて、実務経験ベースで、現場の悩みを一緒に整理する場を作れればと思っています。

壁打ちでできること

個別相談や壁打ちでは、何かを代わりにやるというより、状況を整理して、次の行動を明確にすることが中心になると思います。

たとえば、

進捗確認の聞き方を一緒に考える。
課題管理表に何を書くべきか整理する。
会議での発言の仕方を考える。
上司への報告内容を整理する。
関係者への伝え方を考える。
PMOとしてどこまで踏み込むべきか相談する。
今の現場で何を優先すべきか整理する。

こうしたことです。

仕事で悩んでいるときは、問題そのものが複雑に見えます。
でも、話してみると、意外と整理できることがあります。

何が事実なのか。
何が推測なのか。
何が課題なのか。
何が不安なのか。
誰に確認すべきなのか。

ここを分けるだけで、動きやすくなることがあります。

伴走する形の支援にしたい

私が考えているのは、上から正解を押し付けるようなコンサルではありません。

もちろん、経験上の意見は伝えます。
必要であれば、こうした方がよいという助言もします。

ただ、基本は伴走です。

相談者の現場状況を聞き、
一緒に整理し、
現実的に動ける次の一手を考える。

PMOやPMの仕事は、現場ごとの事情があります。
だから、一般論だけではうまくいかないこともあります。

その人の立場、経験、現場の状況、周囲との関係性を踏まえて、無理なく進められる方法を考える。

そういう支援ができればと思っています。

まとめ

PMOやPMの仕事は、現場で学ぶことが多い仕事です。

ただし、現場教育には限界があります。

上司やPMが忙しい。
教育担当がいない。
現場に余裕がない。
聞きづらい雰囲気がある。
そもそも何を聞けばいいか分からない。

こうした状況の中で、PMO・PM初心者が一人で悩むことは少なくないと思います。

だからこそ、講座で基礎を学ぶことに加えて、現場での悩みを相談できる壁打ち相手が必要なのではないかと考えています。

PMO・PMの仕事は、知識だけではなく、立ち回りが重要です。
そして、その立ち回りは、実際の状況を整理しながら少しずつ身につけていくものだと思います。

現場で聞きづらいことを聞ける場所。
自分の状況を整理できる場所。
次にどう動けばよいかを一緒に考えられる場所。

そういう個人向けのフォローアップを、今後作っていきたいと考えています。

PMOやPMになりたての人が、現場で一人で抱え込まなくて済むように。
そして、学んだことを実務で使えるように。

講座だけでは届きにくい部分を、壁打ちや伴走という形で補っていければと思っています。

-PMO