こんにちは。出戻りランサーです。
今回は、IT業界で25年見てきて感じる、40代から厳しくなる人と、まだ戦える人の違いについて書いてみます。
最初に言っておくと、自分は
「40代になったらもう終わり」
とは思っていません。
でも逆に、
「経験があるんだから40代でも余裕」
とも思っていません。
実際のところ、40代に入ると、若い頃とは明らかに見られ方が変わります。
そしてその変化にうまく乗れる人と、だんだん苦しくなる人が分かれてくる。
25年この業界を見てきて、そう感じることはかなり多いです。
今回は、その違いをきれいごと抜きで書いてみます。
40代から急に厳しくなるわけではない。でも、見られ方は確実に変わる
IT業界は、比較的年齢だけで全部が決まる世界ではありません。
実務経験も見られるし、専門性があれば残りやすい。
そこはこの業界の良さでもあります。
ただ、40代に入ると、若手の頃と同じ戦い方はしづらくなります。
20代なら、伸びしろで見てもらえることがあります。
30代前半なら、まだこれからの期待も乗ります。
でも40代になると、企業や現場が見てくるのはもっと現実的です。
- 今、何ができるのか
- どこで即戦力になれるのか
- 年収に見合う強みがあるのか
- 周囲を巻き込みながら動けるのか
ここがかなり大きくなります。
つまり、40代から厳しくなるというより、
“あいまいな人”が厳しくなりやすい
と言った方が近いかもしれません。
厳しくなる人1:経験年数だけで勝負しようとする人
40代で苦しくなりやすい人に多いのが、
「自分は長くやってきた」こと自体を強みにしすぎる人です。
もちろん、経験年数は大事です。
でも、年数そのものは価値ではありません。
採用側や現場が知りたいのは、
- 何年やったか
ではなく、 - その年数で何を積み上げたか
です。
たとえば、
- どんな案件を回してきたのか
- どんなトラブルをさばいてきたのか
- どういう役割で機能してきたのか
- 今、何に使えるのか
ここが言えないと、
「長いだけの人」
に見えてしまいます。
40代になると、年数はみんなそれなりにあります。
だから差が出るのは、年数ではなく中身です。
厳しくなる人2:昔のやり方に固まりすぎている人
IT業界は変化が速いです。
これは良くも悪くもずっとそうです。
なので40代で苦しくなりやすいのは、
過去にうまくいったやり方に固執し続ける人です。
- 昔はこれで通った
- うちの現場ではこれでやっていた
- こういう進め方が普通だった
こういう感覚が強くなりすぎると、だんだんしんどくなります。
別に最新技術を全部追え、という話ではありません。
でも少なくとも、
「今はこう変わっているのか」
を受け止める柔らかさは必要です。
40代で戦える人は、若手みたいに全部を吸収するというより、
変化を拒絶しない人
だと思います。
厳しくなる人3:自分の市場価値を言葉にできない人
これもかなり大きいです。
IT業界で長く働いていると、いろいろできるようになります。
でも、いろいろできることと、
それを相手に伝えられること
は別です。
40代から厳しくなる人は、自分の価値を
- 肩書き
- 所属
- 年数
でしか語れないことが多いです。
たとえば、
- PMOをやっていました
- 長く現場にいました
- いろんな案件を経験しました
これだけだと弱い。
必要なのは、
- 何を整理していたのか
- 何を前に進めていたのか
- どんな状況で強いのか
- どこで使いやすい人材なのか
です。
40代は特に、
自分を説明できる人
の方が強いです。
厳しくなる人4:技術も人も見なくなる人
40代になると、役割が変わることがあります。
現場の実装から少し離れたり、管理や調整の比重が増えたりする。
それ自体は普通です。
ただ、その流れの中で
技術にも人にも関心が薄くなる人
はしんどくなりやすいです。
技術を理解しようとしない。
現場の温度感も見なくなる。
管理だけしていればいいと思い始める。
こうなると、かなり危ない。
IT業界で40代に求められるのは、
全部を自分でやることではなく、
現場の言葉がわかることと
人が動ける状態を作れること
だと思っています。
どちらか片方だけでも弱いです。
まだ戦える人1:自分の強みが“役割”として見えている人
一方で、40代でもまだ十分戦える人はいます。
むしろ、この業界には40代だからこそ強い人もいます。
まず強いのは、
自分の強みが役割として見えている人です。
たとえば、
- 炎上案件の整理ができる
- 複数部門の調整がうまい
- 要件のあいまいさを言語化できる
- 若手だけでは回しにくい案件を安定させられる
- 顧客と現場の間に立って進行を通せる
こういう“使われ方”が明確な人です。
40代で評価されるのは、
何でもできる人というより、
この場面なら頼れる人
の方だと思います。
まだ戦える人2:派手ではなくても、現場で信用される人
この業界で生き残る人って、必ずしもキラキラしていません。
むしろ、
- 話が通じる
- 報連相が安定している
- 抜け漏れが少ない
- 面倒なことを投げない
- トラブル時に逃げない
こういう人が、じわじわ強いです。
若い頃は、スキルの派手さが目立つことがあります。
でも40代になると、現場では
一緒に働きやすいかどうか
の重みがかなり増えます。
つまり、40代でも戦える人は、
特別なスターというより、
信用の積み上げがある人
だったりします。
まだ戦える人3:若手と同じ土俵で戦わない人
40代で戦える人は、若手と同じ勝負をしません。
- 成長意欲あります
- 何でもやります
- 頑張ります
もちろん悪くないです。
でも、それだけで戦うのは40代には少し弱い。
40代には、40代の武器があります。
- 失敗してきた経験
- 面倒な案件を回してきた経験
- 人間関係を壊さずに進めてきた経験
- 小さな火種を早めに見つける感覚
- 若手にはまだ見えにくいリスク感覚
こういうものは、年数を重ねた人間のちゃんとした価値です。
戦える40代は、それを
「地味だから」
と自分で捨てない。
若手と同じように見せるより、
40代だから出せる安心感や再現性
を前に出した方が強いです。
まだ戦える人4:変わりながら積み上げている人
40代でも戦える人を見ていると、
完全に別人みたいに変わっているわけではないけれど、
ちゃんと少しずつ更新しています。
たとえば、
- 技術理解をゼロにしない
- 新しい進め方を拒まない
- 若手との接し方を変える
- 管理だけでなく実務感覚も残す
- 自分の役割を少しずつ広げる
こういう人です。
つまり、
同じ場所に立ち続けているようで、ちゃんと少しずつ変化している人
が強い。
40代になると、全部を刷新するのはしんどいです。
でも、まったく変わらないのも厳しい。
だからこの“少しずつ更新する力”がかなり大事だと思います。
自分が思う、40代から本当に差がつくポイント
25年見てきて思うのは、40代から差がつくのは、技術力だけでも肩書きだけでもないということです。
いちばん差がつくのは、たぶん
「自分の役割を理解しているか」
です。
- 自分はどこで価値を出せるのか
- 何を求められているのか
- 何は若手に任せるべきか
- 何は自分が持つべきか
ここがわかっている人は強いです。
逆に、
昔の自分のままでいようとする人、
でも今の自分を言葉にできない人、
ここが一番しんどくなりやすい気がします。
40代から厳しいのではなく、“雑に働いてきた人”が厳しくなる
ちょっと厳しめに言うと、40代から急に厳しくなるというより、
それまでの働き方のツケが見えやすくなる
のかもしれません。
- 自分の強みを整理してこなかった
- 受け身のまま年数だけ重ねた
- 変化を避け続けた
- 信用の積み上げを意識してこなかった
こういうものが、40代で一気に効いてくる。
逆に言えば、
派手ではなくても、
現場でちゃんと経験を積んできた人は、40代でもまだ十分戦えると思っています。
最後に
IT業界25年で見てきて思うのは、40代はたしかに若い頃とは違う、ということです。
でも、それは
「もう遅い」
という意味ではありません。
ただ、
何となくやってきた人には厳しくなりやすいし、
自分の価値を整理して積み上げてきた人には、まだ勝ち筋がある。
それだけだと思っています。
40代は、若さでは戦えません。
でも、経験をちゃんと中身として出せるなら、まだ十分に戦える。
このブログでは、そういう少し現実寄りの話も、きれいごと抜きで書いていこうと思います。