こんにちは。出戻りランサーです。
今回は、フリーランスを10年やってわかったことを書いてみます。
ネットでフリーランスの話を探すと、だいたい両極端です。
「会社員より自由で最高」という話か、
「不安定で地獄」という話か。
でも、10年やってきた実感で言うと、どっちも半分正しくて、半分足りません。
フリーランスはたしかに自由です。
でも、その自由にはちゃんと値段がついてきます。
そして、その値段は思っているより安くないです。
一方で、しんどいことも多い。
でも、それでも続けてきたのは、会社員にはない良さもちゃんとあったからです。
この記事では、フリーランスを10年やって感じた自由としんどさの両方を、きれいごと抜きで書いてみます。
フリーランスになれば自由になれる、は半分本当
まず、よく言われる「フリーランスは自由」という話。
これは半分本当です。
たしかに会社員より自由度はあります。
- 働く案件をある程度選べる
- 会社の人間関係から距離を取れる
- 合わない現場から抜ける選択肢がある
- 自分の時間の使い方を調整しやすい
- 組織の論理に全部付き合わなくていい
このあたりは、実際にかなり大きいです。
特に、会社員時代に
「この会議、何のためにやってるんだろう」
「この人間関係、仕事よりしんどいな」
と感じたことがある人ほど、この自由は魅力に見えると思います。
自分も、フリーランスになってから
「全部に付き合わなくていい」
という感覚はかなり大きかったです。
会社という組織の中にいると、仕事以外のノイズも多いです。
フリーランスになると、それが少し減る。
それだけでも、精神的にはだいぶ楽になる場面があります。
ただし、“自由”は何もしなくていいことではない
ここが大事です。
フリーランスの自由は、
何もしなくていい自由ではありません。
むしろ、自分で決めないと何も進まない自由です。
会社員なら、多少受け身でも仕事は流れてきます。
でもフリーランスは、自分で動かないと本当に何も起きません。
- 仕事を探す
- 契約を確認する
- 単価を考える
- 次の案件を見据える
- 体調を崩した時のことも考える
- お金の流れも把握する
こういうことを、自分で見ないといけない。
自由って、言い換えると自己責任の範囲が広いということでもあります。
最初のうちは、この“自由の正体”にちょっと驚く人も多いと思います。
自分もそうでした。
自由と聞くと、ラクになる感じがします。
でも実際には、会社が勝手に背負ってくれていたものを、自分で持つようになるだけでもあります。
フリーランスのしんどさは、仕事そのものより“先の見えなさ”
フリーランスをやっていて一番しんどいのは、作業そのものより、先が確定していないことかもしれません。
今の案件はある。
でも、その次はどうなるかわからない。
今月は大丈夫。
でも半年後は読めない。
これが、じわじわ効いてきます。
会社員なら、よほどのことがなければ来月も給料が入ります。
でもフリーランスは、そうではありません。
もちろん、長くやっていれば多少の慣れは出ます。
「まあ何とかなるだろう」という感覚も少しずつ出てきます。
でも、不安がゼロになることはたぶんありません。
案件が終わるたびに、少し考える。
単価が頭打ちになれば考える。
年齢を重ねればさらに考える。
フリーランスのしんどさって、何か大事件があるというより、
小さな不安がずっと横にいる感じです。
会社員には会社員の守られ方がある
フリーランスを長くやると、逆に会社員の良さも見えてきます。
たとえば、
- 毎月の収入が読める
- 社会保険や各種手続きが整っている
- 何かあった時に組織として守られる
- 仕事を探すコストを毎回払わなくていい
- 評価や昇給の仕組みが一応ある
こういうのは、会社員のかなり大きな強みです。
会社員の頃は、そのありがたさが見えにくいこともあります。
でもフリーランスになると、「あれは会社が面倒を見てくれていたんだな」とわかることが増えます。
特に体調や年齢の問題が出てきた時は、そう感じやすいです。
若い頃は、多少無理しても何とかなります。
でも年齢を重ねると、“自分ひとりで回す働き方”の負荷が前より現実的に見えてきます。
フリーランスの良さは、“合わない環境から離れやすい”こと
それでも、自分がフリーランスを続けてきた理由のひとつは、合わない環境から離れやすいことです。
会社員だと、配属や上司や組織の流れに、ある程度は従わないといけません。
でもフリーランスは、案件ごとに区切りがあります。
もちろん、契約中はきちんとやる必要があります。
でも、ずっとその場所に縛られるわけではない。
これはかなり大きいです。
人間関係がきつい。
進め方が合わない。
この案件、自分の経験が活かしにくい。
そう感じた時に、次のタイミングで切り替えられる余地がある。
この“離れられる感覚”は、自分にとってはかなり価値がありました。
会社員の安定は強い。
でも、合わない環境に長く固定されるしんどさもある。
フリーランスは不安定だけど、そこから抜けやすい。
結局、どちらにもコストがあるんだと思います。
フリーランスは、自分の値段を自分で意識させられる
会社員と大きく違うのは、自分の市場価値を嫌でも意識することです。
会社員だと、自分の評価は社内の制度や上司の判断にかなり左右されます。
でもフリーランスは、もっと直接的です。
- その単価で必要とされるか
- その経験が案件に合うか
- 今のスキルで通るか
- 年齢込みでどう見られるか
こういうものが、わりとそのまま返ってきます。
これは正直しんどいです。
でも同時に、無駄に社内政治だけで評価が決まる感じが薄いのは、自分には合っていました。
フリーランスは、「自分は何ができるのか」をぼんやりさせたままでは続きにくいです。
逆に言えば、自分の強みを言葉にできる人は、動きやすい。
この感覚は、転職にもかなりつながると思っています。
自由の裏には、“全部自分で考える疲れ”がある
フリーランスのしんどさは、収入不安だけではありません。
全部を自分で考え続ける疲れもあります。
- 次の案件をどうするか
- 今の単価は妥当か
- どこまで無理をするか
- この働き方をいつまで続けるか
- 会社員に戻る選択肢はあるか
こういうことを、ずっとどこかで考えます。
会社員なら、良くも悪くも“会社の流れ”があります。
でもフリーランスは、考えることを止めると、そのまま流されやすい。
自由って気楽そうに見えるけど、
実際には判断の連続だったりします。
これが向いている人もいるし、しんどい人もいると思います。
じゃあ、フリーランスはおすすめできるのか
これは正直、人によるとしか言えません。
誰にでもおすすめできる働き方ではないです。
安定重視の人にはかなりしんどい場面もあります。
逆に、組織の中で消耗しすぎる人には、かなり救いになることもある。
自分の感覚で言うと、フリーランスが向いているのは、
- ある程度、自分で考えて動ける人
- 収入や将来の不安をゼロにはできなくても付き合える人
- 人間関係の固定化が強いストレスになる人
- 実務経験をある程度積んでいる人
あたりです。
逆に、
- 常に守られていたい人
- 収入のブレがかなり苦手な人
- 仕事を自分で取りにいく感覚がしんどい人
- 判断をなるべく減らしたい人
には、あまり向かないかもしれません。
10年やってわかったのは、“自由も安定もタダではない”ということ
10年やってきて思うのは、
自由も安定も、どちらもタダではないということです。
会社員には安定があります。
でも、その代わりに組織の都合や人間関係も引き受けることになります。
フリーランスには自由があります。
でも、その代わりに不安定さや自己責任も引き受けることになります。
どちらが上か、ではないんですよね。
どちらのコストを払う方が自分に合っているか、の話だと思います。
自分にとっては、フリーランスのしんどさは確かにある。
でも、それでも組織に完全に戻ることのしんどさと比べると、まだこちらを選んできた。
その積み重ねが10年だった気がします。
最後に
フリーランス10年。
長かったような、あっという間だったような、不思議な感じです。
自由でよかったことは、たくさんありました。
でも、しんどかったことも同じくらいありました。
だから今思うのは、
フリーランスは夢の働き方でもなければ、地獄の働き方でもない、ということです。
ただ、合う人にはかなり合うし、合わない人にはかなりしんどい。
その差が大きい働き方なんだと思います。
個人的には、フリーランスの方が自分の性に合っていると感じています。
このブログでは、良い面だけでも悪い面だけでもなく、両方書いていきたいと思っています。
もし今、会社員を続けるか、独立するか、副業から広げるかで迷っているなら、
フリーランスにもちゃんと自由としんどさの両方があることを、ひとつの参考にしてもらえたらうれしいです。
法人化も考えてますが、それはまた機会があれば。