
経験を重ねてくると「ハイクラス転職」は無視できなくなってきます。
年収アップ。
管理職。
専門性。
即戦力。
ヘッドハンター。
エグゼクティブ転職。
こうした言葉とセットで語られることが多い印象です。
最初に正直に書いておきますが、私はハイクラス転職の経験者ではありません。
年収1,000万円の役職者として転職した経験があるわけでもありません。
ヘッドハンター経由で、経営層に近いポジションへ転職した経験があるわけでもありません。
そのため、この記事は「ハイクラス転職の成功体験」を語るものではありません。
ただし、フリーランスとして働いてきた経験から見ると、ハイクラス転職とフリーランスには近い部分があるのではないかと感じています。
特に40代以降のIT人材、PM、PMO、マネジメント経験者にとっては、共通して問われるものがあると思っています。
ハイクラス転職は、単なる年収アップではないと思う
ハイクラス転職というと、どうしても年収の話が先に出ます。
年収800万円以上。
年収1,000万円以上。
管理職候補。
事業責任者候補。
上流工程。
専門職。
もちろん、報酬が高いことは大きな特徴だと思います。
ただ、報酬が高いということは、それだけ求められる責任や期待値も高いということです。
高い年収をもらえるからハイクラスなのではなく、高い年収に見合う役割や成果を求められるからハイクラスなのだと思います。
ここを見落とすと、「高年収で転職できるかどうか」だけに意識が向いてしまいます。
でも本当に大事なのは、自分がその報酬に見合う価値を出せるのかという点です。
フリーランスも、実はハイクラスに近い見られ方をする
私は、フリーランスはハイクラス転職に近い部分があると感じています。
もちろん、雇用形態は違います。
ハイクラス転職は会社員としての転職です。
フリーランスは業務委託や準委任契約で案件に参画します。
ただ、見られるポイントはかなり近いと思います。
フリーランスは、基本的に即戦力として見られます。
入ってからじっくり育てます、という前提ではありません。
案件に入ったら、できるだけ早く状況を理解し、現場で機能することが求められます。
PMOであれば、進捗管理、課題管理、会議運営、関係者調整などを、現場の状況に合わせて進める必要があります。
PMであれば、プロジェクト全体を見て、関係者を動かし、リスクや課題を整理し、前に進めることが求められます。
これは、ハイクラス転職で問われる即戦力性や再現性と近いものがあると思うからです。
ただし、フリーランス全員がハイクラス転職可能とは限りません。
会社員でも経験を積めば全員がハイクラス転職をできるわけではなく、条件を満たしているかどうかが鍵です。
もちろんフリーランスの場合も同様で、ハイクラス転職を目指すなら戦略的に経験を積んでいく必要性があります。
40代で見られるのは、経験年数より「何を任せられるか」
40代になると、単に「長くやってきました」だけでは現場で通用しません。
20年以上IT業界にいました。
長くPMOをやってきました。
いろいろな現場を経験しました。
これだけでは、評価のしようがないということです。
見る側が知りたいのは、経験年数そのものではありません。
何を任せられるのか。
どんな現場で強いのか。
どんな問題を整理できるのか。
どこまで自走できるのか。
周囲をどう動かせるのか。
別の現場でも同じように価値を出せるのか。
ここだと思います。
40代のハイクラス転職では、若手のようにポテンシャルだけでは見られにくいはずです。
フリーランスも同じです。
「これから覚えます」よりも、「この領域なら自信があります」と言えることが大事になります。
フリーランスとハイクラス転職の共通点
フリーランスとハイクラス転職には、いくつか共通点があると思います。
即戦力として見られる
まず、どちらも即戦力として見られやすいです。
入ってから時間をかけて育成するというより、早い段階で成果を出せるかが見られます。
特にPMやPMOの場合、現場に入ってから状況を把握するスピードが重要です。
誰が意思決定者なのか。
何が止まっているのか。
どこで認識がズレているのか。
何を先に整理すべきなのか。
こうしたことを早めに見極められる人は強いです。
報酬に見合う成果を求められる
報酬が高くなるほど、「頑張っています」だけでは通用しません。
フリーランスでも、単価が高い案件ほど成果への期待値は高くなります。
ハイクラス転職でも同じだと思います。
高い年収には、それに見合う役割があります。
現場を整える。
組織を動かす。
課題を解決する。
売上や利益に貢献する。
プロジェクトを前に進める。
こうした成果が求められます。
自分の価値を説明できる必要がある
フリーランスは、会社の看板だけでは仕事を取れません。
自分が何をできるのか。
どんな現場で役に立てるのか。
なぜその単価に見合うのか。
これを説明する必要があります。
ハイクラス転職でも、ここは近いと思います。
有名企業にいた。
役職があった。
長く経験してきた。
それだけではなく、自分自身の価値を言語化できるかが大事です。
経験の再現性を問われる
過去にうまくいった経験があっても、それがたまたまだったのか、別の現場でも再現できるのかは別です。
フリーランスの場合、案件が変われば環境も人も文化も変わります。
その中で、同じように価値を出せるかが問われます。
ハイクラス転職でも、過去の実績を新しい会社で再現できるかは重要なポイントになると思います。
40代ハイクラス転職で必要になりそうなこと
ハイクラス転職を経験していない立場ではありますが、フリーランス経験から考えると、40代で高い評価を狙うなら、次のような準備が必要だと思います。
まず、自分の実績を整理することです。
何を担当したかではなく、何を変えたのか。
どんな課題を整理したのか。
どんな成果につなげたのか。
ここを言語化する必要があります。
次に、自分の得意領域を明確にすることです。
PMなのか。
PMOなのか。
業務改善なのか。
システム導入なのか。
炎上案件の立て直しなのか。
関係者調整なのか。
会議体や管理プロセスの整備なのか。
何でもできます、は便利に見えて、実は伝わりにくいことがあります。
かと言って、一芸しか秀でていないと見せるのは弱過ぎる思うので、複数の強みを打ち出せるのがベストです。
40代以降は、何でも屋よりも「この領域なら任せられる人」と見られた方が強いと思います。
そして、年収だけでなく役割と責任を見ることも大事です。
高い年収には、相応のプレッシャーがあります。
肩書きや待遇だけでなく、そのポジションで何を求められるのかを見ないと、入ったあとに苦しくなる可能性があります。
フリーランス経験者は、ハイクラス転職と相性がいいかもしれない
フリーランス経験者は、ハイクラス転職と相性がいい部分もあると思います。
なぜなら、フリーランスは日頃から自分の市場価値を意識しやすい働き方だからです。
案件に入れるか。
単価に見合うか。
継続してもらえるか。
現場で信頼されるか。
次の案件につながるか。
こうしたことを意識しながら働くことになります。
会社員よりも不安定な面はありますが、その分、自分が何を提供できるかを考える機会は多いです。
また、案件ごとに環境が変わるため、立ち上がりの早さや適応力も求められます。
これは、ハイクラス転職で求められる即戦力性や環境適応力に近いものがあると思います。
ただし、フリーランス経験がそのまま評価されるとは限らない
一方で、フリーランス経験があればハイクラス転職で必ず有利になる、という話ではありません。
フリーランスとして働いていても、短期案件を転々としているだけに見える場合もあります。
担当範囲が曖昧なままだと、何をしてきたのか伝わりにくいこともあります。
会社員としてのマネジメント経験や組織内での調整経験を求められる場合もあるはずです。
そのため、フリーランス経験を活かすには、経験を整理して伝える必要があります。
どんな案件に入ったのか。
どんな役割だったのか。
どんな課題を解決したのか。
顧客から何を期待されていたのか。
なぜ継続されたのか。
どんな価値を出したのか。
ここまで言語化できて初めて、フリーランス経験は強みとして伝わるのだと思います。
ハイクラス転職もフリーランスも、肩書きより価値を見られる
結局のところ、ハイクラス転職もフリーランスも、肩書きだけでは通用しにくいと思います。
PMでした。
PMOでした。
管理職でした。
フリーランスでした。
大手企業にいました。
コンサル会社にいました。
これらは入口にはなるかもしれません。
でも、最終的には「それで何ができるのか」を見られます。
肩書きではなく、提供できる価値。
経験年数ではなく、再現できる力。
過去の所属ではなく、これから任せられること。
40代以降は、ここがよりシビアに見られるのだと思います。
まとめ
私は、ハイクラス転職の経験者ではありません。
そのため、ハイクラス転職の成功体験を語ることはできません。
ただ、フリーランスとして働いてきた経験から見ると、ハイクラス転職とフリーランスには近い部分があると感じます。
どちらも、即戦力として見られる。
報酬に見合う成果を求められる。
自分の価値を説明する必要がある。
経験の再現性を問われる。
40代でハイクラス転職を考えるなら、まず必要なのは「自分は何を提供できる人間なのか」を言語化することだと思います。
高い年収を狙う前に、高い期待値に対して何を返せるのか。
そこを整理することが、会社員であっても、フリーランスであっても大事なのではないでしょうか。
