こんにちは。出戻りランサーです。
今回は、40代IT人材の転職は本当に厳しいのかという話を書いてみます。
この手の話は、ネットで調べるとだいたい両極端です。
「40代でも余裕です!」みたいな景気のいい話もあれば、
「40代転職はもう無理」みたいな、やたら絶望的な話もある。
でも、現場で長く働いてきた感覚で言うと、どっちも少し違います。
結論から言えば、40代IT転職はたしかに楽ではない。でも、ちゃんと需要がある人は普通に転職できる、これが自分の本音です。
厳しいのは事実です。
ただしそれは、「40代だから即終了」という意味ではありません。
20代や30代前半とは見られ方が変わる、という意味で厳しい。
そこを勘違いしなければ、まだ十分勝負できると思っています。
20代には20代の見られ方、30代は30代の、40代は40代としての見られ方をするということですね。
40代IT転職は“昔より動いている”けれど、甘くはない
今の市場を見ると、40代の転職自体は昔より動いています。
マイナビの2025年実績では40代の転職率は6.8%で前年より上昇していて、dodaでも40代以上の転職成功者割合は伸びています。IT市場自体も引き続き好調と見られています。(career-research.mynavi.jp, persol-career.co.jp, doda.jp)
なので、「40代はもう求人がない」という時代ではありません。
ただ、その一方で、若手の転職とは求められるものが明らかに違ってきます。
20代ならポテンシャルを見てもらえることもあります。成長への期待値ですね。
30代前半なら、まだ“これから伸びる人”として扱われる余地もある。
でも40代になると、企業が見てくるのはもっと現実的です。
- 何ができるのか
- どの領域で即戦力なのか
- マネジメントや調整ができるのか
- 年収に見合う働きができるのか
このあたりがかなりシビアに見られます。
つまり、40代転職は「年齢だけで落ちる」というより、曖昧な強みでは通りにくくなるという方が近いです。
厳しいと言われる理由は、年齢そのものより“期待値”の高さ
40代転職が厳しいと言われる理由はいろいろありますが、実際には年齢そのものより、企業側の期待値が高いことが大きいと思っています。
40代の採用で企業が欲しいのは、基本的に“育てる人”ではなく“動ける人”です。
しかも、ただ手を動かすだけではなく、
- 現場を整理できる
- メンバーと衝突せずに回せる
- プロジェクトの空気を読める
- 問題が起きた時に止まらない
- 必要なら若手も支えられる
そういう役回りまで期待されやすい。
実際、40代以上のIT人材採用では、企業は即戦力性や育成力を重視する傾向があるという調査も出ています。(jinjibu.jp)
だから40代転職が厳しいのは、
「もう年だから」ではなく、
“年齢相応にできることがある前提で見られるから”
なんだと思います。
これはしんどいかもしれませんが、逆に言えば、そこが明確なら勝負しやすいとも言えます。
技術だけで勝てるとは限らない。でも技術が不要なわけでもない
IT業界の40代転職でよくあるのが、
「もうマネジメント寄りだから技術はそこまでいらない」
という考え方です。
これは半分正しくて、半分危ないと思っています。
たしかに40代になると、純粋なコーディング速度だけで勝負する場面は減るかもしれません。
でも、だからといって技術理解が薄くていいわけではないです。
現場で話が通じること。
技術者が何に困るか想像できること。
ふわっとした管理だけで終わらないこと。
このあたりはすごく大事です。
特にPMOやPL寄りの人間ほど、
「自分はコードを書かないから技術は関係ない」
と思った瞬間に危うくなる気がします。
40代で評価されるのは、
技術一本の人というより、
技術も現場も人も、全部そこそこわかる人です。
全てにおいて完璧である必要はありませんが、
少なくとも“現場の言葉がわかる人”がいいのは間違いないでしょう。
40代IT転職で本当に厳しい人の特徴
ここは少し厳しめに書きます。
40代IT転職がうまくいかない人には、ある程度共通点があると思っています。
ひとつは、自分の強みを職種名でしか語れない人です。
たとえば「PMOをやっていました」だけでは弱い。
企業が知りたいのは、PMOという肩書きではなく、
- どんな案件で
- どんな役割を持ち
- 何を整えて
- どんな問題をどう処理して
- 結果としてどう貢献できたのか
の方です。
もうひとつは、過去のやり方に固執しすぎている人。
40代になると、どうしても「自分はこうやってきた」という思いが強くなります。
でも転職市場では、それが柔軟性のなさに見えることがある。
あとは、要求している年収に見合う説明が弱い人。
これはかなり厳しいです。
年齢を重ねるとどうしても人件費が上がりやすいので、企業からすると「高いけど何ができるの?」と思われやすい。
自分の価値を示せないと、希望通りの条件では通れないでしょう。
逆に、40代でも動ける人は何が違うのか
逆に40代でも転職できる人は、何か特別な資格を持っているというより、自分の使い道を説明できる人だと思います。
たとえば、
- 特定業界の業務知識がある
- 炎上案件の立て直し経験がある
- PMOとして複数部門の調整を回してきた
- 現場と経営の間に立てる
- 若手だけでは回しにくい案件に入れる
こういう“具体的な使われ方”が見える人は強いです。
JACも、IT業界は40代が十分転職できる業界で、とくに専門知識やマネジメント経験がある人は歓迎される傾向があると説明しています。(jac-recruitment.jp)
つまり40代は、
「できます」ではなく、
“こういう場面で役に立ちます”
まで言えるかどうかが大きいんだと思います。
自分が思う、40代IT転職のいちばん大事なこと
自分が一番大事だと思うのは、若手と同じ勝負をしないことです。
40代が20代と同じ土俵で、「成長意欲あります」「何でもやります」で戦っても、あまり強くありません。
もちろん姿勢としては大事ですが、それだけでは足りない。
40代には40代の武器があるはずです。
- 失敗した経験
- 面倒な案件を回した経験
- 人間関係を壊さずに調整した経験
- 仕様変更やトラブルの中で仕事を止めなかった経験
- 若手にはまだ見えないリスクを先回りできる感覚
こういうものは、年数を重ねた人間のちゃんとした価値です。
転職活動では、この価値を
「地味だから」
「当たり前だから」
と自分で薄めない方がいい。
むしろ40代は、そういう地味で再現性のある力こそ売りにした方がいいと思います。
じゃあ、40代IT転職は厳しいのか
改めて言うと、厳しいです。けれど、無理ではありません。
もっと正確に言えば、
“なんとなく転職したい40代”には厳しい。
でも“何を持っているか説明できる40代”には、まだ十分チャンスがある。
これが自分の本音です。
市場自体は動いています。
IT需要もあります。
40代の転職も昔より増えています。(career-research.mynavi.jp, doda.jp, persol-career.co.jp)
ただし、40代本人の側も、技術変化や年齢の壁への不安を抱えやすいのは事実です。レバテックの調査でも、40代以上のIT人材の約4割がキャリアに不安を感じ、4人に1人が転職を検討している一方、転職しない理由として「年齢的な難しさ」が最も多く挙がっています。(leverages.jp)
だからこそ必要なのは、悲観でも楽観でもなく、
自分の価値をちゃんと現実的に言語化すること
なんだと思います。
最後に
40代IT人材の転職は、たしかに簡単ではありません。
でも、自分は「もう遅い」と切り捨てるほど悲観する必要もないと思っています。
むしろ今の市場は、経験のある人を必要としている場面もちゃんとあります。
ただしその経験は、
年数だけではなく、
何を積み上げてきたかを語れないと弱い。
40代の転職で問われるのは、若さではありません。
これまで何をやってきて、これからどう役立てるのか。
そこを言えるかどうかです。
自分も決して楽観はしていません。
でも、現場を見てきた感覚として、40代には40代の勝ち方があると思っています。
このブログでは、そういう話をきれいごと抜きで書いていくつもりです。